僕のブログにも時々登場する大先輩のタクミさんが、先日の試合を最後に17年間の現役生活を終了しました。
まずはお疲れ様でしたと言いたいです。
僕が現役当時からパレストラ怪我四天王などと冷やかされるほどたくさんの怪我をしていましたが、それでも障害が残ったり日常生活に支障が出るようなこともなく、2つの団体で世界王者になって引退できたのはやはり普段からの自己管理の賜物だと思います。
決してイケイケの性格という感じではなく普段からも紳士然としており武道家としての佇まいとアスリートとしての意識の高さを両立させ、試合前には少し弱気になることもあったものの試合が始まればガンガン前に出ていきます。
よく知らない人は『気が弱い子が一週回って開き直った状態』と表現するかもしれませんが、そうではありません。
毎日の練習の積み重ねが最終的な自信につながり、試合の時にピークを持ってきているだけです。
ところで、僕はアマチュア時代からタクミさんと一緒に練習する機会も多かったんですが、正直なところ最初はあまり好きではありませんでした。
というのもあまりにも良い人過ぎるのです。
マンガでしか見たこと無いレベルの【良い先輩】なのです。
当時の多少ひねくれている僕は「こんないい人間がいるわけがない」と練習以外では、着替える時でさえ少し距離を置いているくらいでした。
しかしそんな僕の穿った見方など一切気にしないで「あの部分は、あーしてこーして」「そんな場合にはこうやって・・」そんな楽しそうな声も姿勢も、格闘技を通して人に対する向き合い方がただ真っ直ぐで、好きなことに真剣で一生懸命なだけなんですよ。
でもそんな【だけ】を実行できる人はほんの僅か、その結果目標まで実現できる人はさらに少なく、その中から世界の頂点に立てる人などまさしく天文学的といえます。
同じ大阪出身だったり、ベースの格闘技が柔道だったり、実は中学校の時に大坂の大会で出会っていたかもしれない事など距離が近づく要素は沢山ありましたが小難しい理屈ではなく僕が総合デビュー戦で勝った時に自分の事のように喜んでくれ「気持ち良かったやろ!?」といつも通りに笑ってくれるのは、きっと道場主となった今も生徒の試合で発揮されていると思います。
とはいえ、競技ではなくても生涯スポーツとして格闘技に取り組んでいくはずですので、僕も早く足を治してまたスパーリングで手を合わせられるように頑張らないとですね。
行政書士内村特殊法務事務所
代表行政書士:内村世己
URL:https://www.seiki-office.jp/
東京都新宿区歌舞伎町2丁目45-5永谷ビル703
TEL03-5285-1840:090-9232-8731