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免許取消軽減ブログ

2018.08.08更新

【想像を絶する】という状況は当事者にならなければ理解できないこともある。

なんらかの主張が入った本を読むとき、
対立軸の本を読むとより楽しめると思っている僕です。

というわけで今回の本、その一は
『絞首刑』

こちらはジャーナリストの観点から書かれていますが、
明確に死刑制度反対を唱えているわけではないとはいえ、
死刑を執行する刑務官の心的ストレスを指して「嫌な仕事」と表現したり、
加害者を許そうとする遺族もいる、冤罪の可能性、犯罪の背景を知りたいという気持ちに答える社会的な責任、
そして気持ちを入れ替えて改心した、心から反省している加害者を死刑にする必要があるのか?という問いかけなど
そこから読み取れるテーマは『反死刑』です。

特に戦後最悪クラスの連続殺人事件の犯人として死刑判決を受けた元少年に対する取材でも上記の通り
被害者が読んだら怒り狂うだろう著述が並びます。

また著者の思考として『ジャーナリズムは法令に優先されるべき』という考え方が随所に見られますし、
この方拘置所内での禁止事項を思いっきり破っているんですが、それに対する拘置所からの抗議に対しても
「明確に法令で決まっているわけではなく内規に過ぎない規定には従わない」と
報道関係者の自己中的奢りみたいなところが散見されます。

考え方として自分の行動の精神的支柱にするのは結構ですが、実行に移すのはいただけません。

僕の感想としては著者の考え方は賛同できませんし、
仕事の愚痴を取材などで出すとは実にプロ意識の低い刑務官たちだと思います。
嬉々として執行しろとまでは言いませんが「仕事ですから、特に何とも思いません」くらいは言ってほしいものです。
加害者を許そうとする遺族にかんしても、もちろんたくさんの人がいればそういう人もいるでしょうけど、少数派を基準にするのは不適当ですし、少数派だから無視して良いというものでもありませんが、僕としては犯人を憎むことは遺族の被害者に対する責任だと思いますし、被害者自身が加害者を許したいかが最も重要であり、たとえ遺族であっても『許す権利』は被害者本人以外に帰属するものではありません。

そして冤罪についても明らかに冤罪と思われる死刑執行もありましたが、
冤罪は捜査能力の不足の結果であって死刑制度の結果ではありません。
今は死刑を取り返しのつかない結果だと表現していますが、終身刑であっても無期懲役であっても取り返しがつかないことには変わりませんし、冤罪を理由に死刑に反対している人はたとえ死刑が廃止になっても刑事司法という制度自体に反対するはずです。

気持ちを入れ替えたとか反省しているというのも、大前提としてほとんどが嘘ですし、行為の責任はその時の心情に基づいて裁かれなければなりませんので、例えば金銭的な犯罪者であれば被害者への補償だったり、重傷を負わせたのであれば被害者への直接の謝罪だったり、後から補足することが可能であれば反省やその後の行動で減刑はあっても妥当だと思いますが、被害者の人生が終わっている以上、後から反省することに意味はありません。

感想としては『全く同意できません』ですね。

というわけで対立軸として
『死刑絶対肯定論―無期懲役囚の主張―』

こちらの著者、美達大和氏はすこし異色の作家というか
現役の懲役服役囚で死刑もあり得た仮釈放無しの無期懲役囚です。

ここで一貫している姿勢は
罪を悔い反省しているものはほとんどいないということ、
そして刑務所内の時間の感覚は外とは大きく違っていて、15年くらいは長いうちに入らないのだとか・・・
また、実際に凶悪犯に接する中で
・窃盗など犯罪とも思ってない
・自分の非を認めず被害者に非があるかのように罵倒し
・犯罪をする病気と自称し
・結局は社会不適合者、まじめに働こうとする意志薄弱
・犯罪の方が得だと考えている
などなど、直接接しているからこその生々しい観察描写が記されています。

さらに死刑になった事案をいくつかピックアップしていますが、
仮に被害者の立場になったことを考えれば、この鬼畜を許すことなど不可能でしょう。

著者も「将来するかどうかわからない更正や改悛までを刑の重さに考慮すべきではない」「更正の可能性と行為の重さは関係がない」と一刀両断です。
※改俊➡反省して悔い改めることです。

また、死刑の抑止力という点では、そもそもどんな杜撰な計画であっても自分は捕まらないと思い込んでいるタイプの犯人には死刑自体に抑止力はありませんが、一部には「死刑になるかもしれないからこの辺で止めておこう」と考える犯罪者もいたようですし、僕としては時々ブログにも書きますが『ほとんどの凶悪犯は犯罪を繰り返しているのですから、再犯率を完全に0できる』ということが死刑の犯罪抑止力の最たるものだと思います。

そして最も重要視すべきは被害者への行為に対して負うべき責任=刑罰が軽すぎるということで
やっぱり僕のスタンスは『死刑制度は必要』です。

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投稿者: 内村特殊法務事務所

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