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免許取消軽減ブログ

2020.07.21更新

ペット達の理想と現実

今回御紹介します漫画はこちら

『しっぽの声』です。

※今回はかなり刺激の強い表現も多々ありますので、動物虐待などに脊髄反射で拒否反応をするタイプの方はここで別ページに移動していただくのをお勧めしますが、動物好きな方にはきちんと読んで欲しいです。

こちらの作品は
犬や猫といったペットと人間との関係(5巻以降は野生動物と人との関りも)について、
厳しい現実を主軸にした作品で、そこで描かれるのは可愛さの追求で先天的異常のリスクを押し付けられた品種や、ペットショップの闇、パピーミル(繁殖工場)と呼ばれる悪質ブリーダー、商品価値のない動物を引き取る『引き取り屋』、そしてペット界の暗部を支える飼い主たちが、これでもかというほどにショッキングな映像で描きつくされます。

徹底したリアリストと世間知らずな理想主義、
二人の主人公は考え方の対立はあっても動物の命を守りたいという気持ちは一致しており、正反対のアプローチでそんな現実に立ち向かいますが、そこでも中途半端な殺処分0を実現することでさらに繰り広げられる地獄、理想を追った動物保護団体の善意が破綻する時、そして先の無い希望によってさらに苦しめられる動物たち・・・

動物好きな人ほど読み進めるだけで心身を消耗してしまう刺激作ですが、だからこそ知らなければならない現実でもあると思います。

可愛いから
可愛そうだから
守れるのは、助けられるのは自分たちだけだから・・・

『地獄への道は無責任な善意で舗装されている』という言葉がこれほど重く突き刺さる場面もそうそうありません。
たとえばよく言われることですが、野良猫に餌をあげるという行為についても「1頭への無責任な哀れみが時限爆弾になって何十倍の子猫の命を吹き飛ばしてしまう」ということを一体どれだけの人がきちんと考えているのか・・・

少し余談になりますが、野良猫の保護活動の一環として『さくらねこ』というのがあります。
これは野良猫を飼うことはできないまでも、一旦捕獲して不妊or去勢手術をするというもので、知人の格闘家もこの活動に参加しています。
この『さくらねこ』の名前の由来は不妊手術をした猫の耳を痛みが無いように少しカットして見た目で分かるように、地域猫としてその猫の生涯は大切に過ごさせてあげたいという思いです。

うちの近所にもいますよ。

ついでにこちらは

団体へ寄付するともらえるさくらねこTシャツ。

ここまでだけなら
ただ悲惨な話だけに見えるかもしれませんが、登場人物たちは動物シェルターや動物病院、ペットショップのスタッフら様々な方法で、時には悪質な引き取り屋からは『私みたいなのはいくらでもいる、お前らのやってることは無意味だよ』と嘲笑されますが、それでも『夢物語を実現できるのも人間』だと現実に立ち向かいます

可愛いの向こう側にある現実を見通すためにも
動物好きな方には是非御一読願いたい名著だと思います。

そしてセットでもう一冊、

熊本市が殺処分ゼロを実現するまでの取り組みを描いた
『ゼロ! 熊本市動物愛護センター10年の闘い』です。
※こちらは漫画ではなく文庫本です。

全体の構成として会話と回想で描かれる分が多く、生々しい感情の発露はなまじ上手い文章よりも一層心に響きます。

そして『殺処分』という言葉について
この『処分』という言葉は法律用語で免許停止や免許取り消しなどの『行政処分』の処分です。
この響きをまるでゴミを処分するようだと嫌悪感を示す人も多いと思いますがこれは『行政庁がその権限において対象の人や物の地位を定めるもの』で、マイナスの処分もあれば『ゴールド免許になった』『営業許可がおりた』のようなプラス面の行動も『処分』という表現を使います。

まぁなんとなく聞こえが良くないのは事実ですが
そこで働く人たちは決して動物をゴミ扱いしてそういう言い方をしているのではないということは覚えていて欲しいです。

こちらの本では殺処分0を掲げて10年、犬の殺処分は0を実現できたようですが猫に関してはまだ途上らしく、今現在も継続している取り組みや苦労など、本当の意味での殺処分0と人間と動物の共生に向けて頑張っています。

「『しっぽの声』では夢物語を実現するのも人間」でした。

そして熊本市ではその夢物語が現実に近付きつつあります。
読んでみると分かりますが熊本市の動物に関わる人達は、能力的にも気持ち的にも超人的といってもいいレベルで、いきなり普通の人がそれをやれと言われても不可能です。

しかし継続していくことで才能が重なる時期というのは生まれるはずで、継続は力なりとはよく言ったものです。

見たくない、聞きたくない、触れたくない現実であることは確かですが、現状を把握しなければゴールも見えないのもまた何でも同じです。

僕が猫たちに幸せな時間をもらえたように、そんな関係が当たり前になる世の中が来てほしいなと切に願う2冊でした。

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投稿者: 内村特殊法務事務所

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