今回の御依頼は死亡事故、
条件さえ整えば軽減率は最も高くなる違反ですが、
当然事故には個別の要因が大きく影響し、同じ事故というのは二つとありません。
例えば信号のある横断歩道であれば被害者の信号無視や加害者が右左折時に横断歩道上の被害者を見落としていた場合など事故原因の部分でどちらの責任が大きいかが軽減率にも影響します。
それを踏まえて今回の御依頼は片側2車線の国道、依頼者様は第2通行帯(右側車線)を走行中、左から小走りで飛び出してきた横断者と衝突してしまった死亡事故です。
ここで現場の状況を整理すると
信号なし
横断歩道なし
横断禁止の標識は無し
中央分離帯がある(植え込みのような形状なのでそのまま歩いて横断することは可能
制限速度は40キロ
交通量は少ないがそこそこ車は流れている
という感じでした。
横断禁止ではないとはいえ中央分離帯もありますし、基本的には横断者はいないんだろうな・・・と思っても支障ないような道路の構造ですし、法律上【横断者は付近に横断歩道がある場合はその横断歩道を使わなければならない】という規定に該当するほどではないにしろ、近くに信号のある横断歩道もありますので、そこそこの交通量がある道路ならそこまで歩いていく方が普通の考え方ともいえます。
ちなみに同じくらいの距離で加害者から見て前後に信号付き横断歩道があるのですが、事故当時そこの信号はどちらも青でした。
ここまでならかなり加害者有利な状況と言えますし、住所地も死亡事故で被害者の落ち度を厳しめに取ってくれるタイプなので手順さえ間違わなければ180日の免許停止に軽減、あるいは点数なしも十分に狙える事故状況でした。
しかし難点としてはこの住所地は速度超過に厳しい傾向があります。
つまし速度超過での免許取消の場合に軽減される可能性はほぼ無いということです。
こういった『厳しい違反種別の傾向』は事故の場合にも適用されることがあり、
この処分地の場合、加害者の速度超過や、例えば右直事故での直進側の速度超過などが処分の軽減に大きく影響してくることがあるのです。
そして今回の御依頼者様は制限速度40キロの道路を72キロで走行・・・・実に赤切符レベルの超過速度ですので仮に死亡事故の点数が13点で済んだとしても事故原因の違反点数として速度超過の6点、処分理由としては速度超過+死亡事故で19点となり、
一般的な15点の死亡事故より軽減率は大きく下がってしまいます。
更に不運なことに御依頼者様にはこの死亡事故の2か月前にも軽傷の人身事故を起こして5点の累積点数がありますので、合わせて24点・・・まだ取消後の欠格期間は1年の範囲内ですが、やはりかなり厳しい状況になってしまいます。
ちなみにこの人身事故の刑事処分(罰金や拘禁刑)もまだ確定していませんので、そちらにも悪影響が出る可能性はあります。
まとめとして事故状況としては加害者かなり有利、しかし加害者側には赤切符レベルの速度超過+死亡事故直前にも軽傷事故と、非常に不利な材料がそろってしまいました。
こんなときにどうするかというと違反点数が確定してしまうと軽減率は大きく下がってしまうので、
点数が付かずに終了する可能性の向上+点数が付いたとしてもその時点で刑事処分が不起訴になっている=通常の不起訴(起訴猶予)よりも強い【嫌疑不十分】を取っておいて有利な証拠を一つ増やした状態で意見の聴取に臨める可能性の向上を狙って動いた結果、
まず刑事処分は不起訴確定、

そして免許証への処分も付加点数なしで終了。

直前の人身事故はちゃんと5点付いてましたね(*’▽’)
ひとまず最良の結果で良かったです。
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