今回の御依頼は
準中型免許で中型車を無免許運転
です。
よくあるのは【普通免許で準中型車を無免許運転】ですので、違反のランクでいえば一つ上という感じですね。
ちなみに同じ違反でも車が大きい方が罰金は高額になることが多いですし、高ランクの免許証を持っているということ自体がより高度な知識と運転技術を持っていなければならないと評価されますので、違反内容によっては厳しく扱われることもあります(もちろんそうでない場合もあります)
そして今回のような仕事で使用する車を無免許運転してしまった違反の場合、
A:従業員が会社からの指示で運転したら乗れないはずの車だった。
B:会社の社長が自社で使う車を勘違いで購入していた。
Aの場合は会社からの指示ですので車について確認していなかったとしてもある程度仕方ない面もありますが、Bの場合は会社の社長で従業員にも運転させる(他人にリスクを負わせる)立場でありながら自分の免許証で運転できる車も把握していなかったということで軽減率は一気に下がります。
そして今回の御依頼者様は・・・Bです。
ついでに、検挙されたきっかけは事故を起こしたことですので書類上は【無免許運転での事故】となり、もちろん更に状況は悪くなります(^_^;)
さて、こんなときに最も重要なことは、僕が普段からよくブログに書いている【免許証の住所】です。
今回の御依頼者様の住所地は、実はこの御依頼の半年くらい前までは無免許運転に関しては日本でもトップクラスの軽減率を誇っていました。
ところがある時期を境に警察本部の方針がガラッと変わり、中型&準中型の無免許運転に関しては原則軽減無しになりました。
僕の事務所では当然その変更は把握していましたので『引越しをしない限り可能性は0%』つまり、現状0%のものをどうやってほぼ100%まで引き上げるかという話になります。
とはいえ取調べはどんどん進んでいきますので引越しの可能性を検討しつつ取調べの調書を理想的なものにするべく下準備を整えて実行します。
もちろんこの時点ではまだ軽減成功率は0%のままで『引越しできた場合の成功率を高める』という行動です。
そして今回の御依頼者様の状況で軽減の可能性が狙える住所地は全国の都道府県のうち5カ所、しかし引越しができるという意味では現時点ではありません。
そこで社長さんという立場も鑑みれば、御依頼者様の会社は今後の事業展開として事業規模の拡大を検討していました。
その候補地の一つが軽減率の高いところだったこと+すでに計画自体はあって場所の検討+御依頼者様が免許取消になれば会社は立ち行かなくなる=ということは社長自身が新規事業の為に現地に移り住んで腰を据えて取り組めば免許証についても最終的な処分地はそこになるので軽減率を目いっぱいまで高められるということになります。
ただ現実には御家族様もいる身で・・・もちろん免許取消になれば会社は傾く危険もありますが、周りからも「処分の軽減なんてあるはずが無い」「知り合いの司法書士もダメって言ってた」いろんな声が入り御依頼者様もかなり精神的に参ってしまった時期もありました。
僕は個人的にはそんな場面でも叱咤してくれた御依頼者様の奥様の存在も大きかったと思います。
迷ったり弱気になった時に背中を押してくれる美人妻がいるとなんだかんだ言って男は気合が入るもので、決意を固めた御依頼者様は自宅から新住所に移り住み意見の聴取を待ちました。
途中で刑事処分(罰金)は無しになりましたので、犯罪者としての処罰も無しになりましたが、これは僕にとっては予定通りの既定路線です。
やがて意見の聴取を迎えた時の御依頼者様は
不安感はあるものの腹を決めた武士の顔になっていました。
ということで、
仕事は段取り八割などと言うように、僕としてはここまで来れば軽減措置の可能性は高いと目論んでいましたが、足元をすくわれるのは8割方勝ってる時でもあるのですから最後まで気は抜けません。
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まぁ聴取自体は「おぅ先生御無沙汰(笑)」みたいな感じで良い雰囲気でした。
結果は予定通り2年間の免許取消を180日の免許停止に軽減成功!!
少し薄いのは申し訳ありませんが、処分書の元々の色合いと個人情報を復元不可能な形で修正するとこんな感じになりますので御了承ください。
※御来所頂ければもっと鮮明な処分書も見て頂けます。
御依頼者様も
かなり長期間かかりましたので多少お疲れでしたが、ほぼ最高の結果をお届けできて良かったです。
運転免許取消処分の回避&軽減専門で30年!
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