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『大好きな妻だった』です。
こちらは電子書籍で時々ある単話本ですので、沢山読みたいという人には量の面で物足りないかもしれませんが、内容は読んで良かったと思えるものですので御一読いただきたい名作です。
あらすじは大好きな妻に癌が見つかり余命半年と診断された半年後、まだ妻は生きている・・・という冒頭から奥さんは主人公に悪態をつきます。
そっけない態度に小遣いをせびる様子は半年前の仲睦まじい様子からはかけ離れ、毎日のお見舞いや奥さんの希望は全部叶えようとする献身の最中に「妻はいつ死ぬんだろうか・・・」という言葉を思ってしまう自分を必死に否定します。
奥さんは何故そんな態度を取るのかといえば、
明言はしませんが、同じようなお話は山のようにある、いわゆる王道展開ですし、読者も「こうあってほしい」という展開になりますが、期待感を期待通りに満たすからこそ安心感を超えた感動に至る演出効果が必要だとも思います。
表情だったり空間の構成だったり、
32ページの短編漫画ですが、最後の数ページで最初の記憶が合わさって全体が完成する。
定番の王道に定番以上の感動を味わえる、
そんな逸品だと思いました。
ちなみにこの本は双葉社の公式サイトで読切漫画として無料公開されていますが、僕は感動の後払いとして購入するのです。
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