先日ファイティングネクサスという団体のプロ興業に
ヒデズキックの後輩『駿太』が出場しました。
・・・対戦相手も付き合い長いというか知ってる選手ですので応援の心中もやや複雑ですが・・・
さて肝心の公式記録としては『グラウンド状態の相手に対する顔面への蹴り上げによる反則負け』ですが、実は僕も会場で見ていたのですが僕の席からは重要な部分がよく見えませんでした・・・
法律論でいうと『法は不知を許さず』という法謬(ほうびゅう⇒法律のことわざ)がありまして、簡単に言えばルールを知らなかった事は免罪符にはならないということです。
つまり仮にグラウンド状態の相手の顔面を蹴ってはいけないということを知らなかったとしても、やっぱり反則負けになりますよということです。
ただし、ルールは厳格に適用されなければなりませんので
単語で切り取った場合
顔面への蹴り上げというのは文字通りそのまま、ボールを蹴るように蹴っ飛ばすことですので間違えようがありません。
俗にサッカーボールキックなどとも呼ばれています。
次に『グラウンド状態』とは何かということになります。
これは単純に言うと『どちらか一方、または双方が立っていない状態』のことで、寝ている状態と言わないのは座っている状態もグラウンドだからです。
それではどういう状態がグラウンドかというと、これはそれぞれの団体でルールに細かく規定されていて、
ファイティングネクサスの場合はルールブックを抜粋すると
(1) スタートポジション
試合開始時やレフェリーが「ブレイク」をコールした後などのポジション。
(2) グラウンドポジション
片手と両足以外のからだの部位が床に着いたポジション(グラウンドポジションである
ためには、両手の掌/手首、またはその他のからだの部位が床に着いていなければならな
い)。
【参考1】グラウンドポジションになる場合
ⅰ)どちらか一方でも膝が床に着いている。
ⅱ)背中や尻が床に着いている。
ⅲ)どちらか一方でも肘が床に着いている。
ⅳ)両足と両掌が床に着いている。
【参考2】グラウンドポジションにならない場合
ⅰ)両足と片手が床に着いている。
ⅱ)両足と両手の指先が床に着いている(両手であっても、掌/手首まで接地しな
ければグラウンドポジションとは見なされない)。
(3) スタンドポジション
グラウンドポジションではないあらゆるポジション。
これを踏まえた上で試合の映像を見てみると
相手の顔面を蹴った瞬間は明らかにグラウンドではありませんでした。
そして蹴るモーションに入った時点でも相手はグラウンドではありませんでした。
少なくとも画像を見る限り僕にはそう見えました。
駿太はこのスタンドとグラウンドの境目は、場合によっては一撃必殺になる、あるいはされる場面ですから重要な場面だと想定して何度も練習をしてきました。
そして現実の試合でその場面が起こった時、一瞬の判断で作戦を実行しました。
格闘技の練習は極端に言えば『〇〇の場合は△△する』の組み合わせで、そういう意味では今回の駿太の行動は作戦通りの完勝だったはずです。
しかしレフェリーの宣告はグラウンド状態であるとの認定で試合自体は反則負け、会場では悪質な反則としてブーイングも飛びましたが、当の駿太は行けると確信を持った行動だったので複雑な表情です。
ひとまずルール上その場の抗議ではなく映像を再検証しての異議申立ということになりますので結果が覆る可能性も残っています。
間違いはどこでもありますので、間違ったこと自体を責めるつもりはありません。
しかし会場で駿太は心無いヤジも飛ばされました。
奥様も息子ちゃんも来ている中で、自分では正しいと確信を持った行為を否定されて叩かれました。
僕もその時は観客とはいえ先輩としてその場で抗議というかヤジに対する反論ができなかった=完全に確信をもってなかったのは申し訳ないですが、仮にこの結果が覆ったとしたら主催団体には公式サイトできちんと駿太に対して謝罪してほしいですし、会場で野次った観客も間違いに基づいて心無い言葉で傷つけたことを謝罪してもらいたいです。
繰り返しますが、
間違いは誰にでもあります、
だからこそその後の行動が大事なんだと思います。
叩いたことと同じだけの謝罪は最低限必要であるはずです。
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