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『ルポ　死刑　法務省がひた隠す極刑のリアル』です。

最初に僕のスタンスを明示しておきますが、
僕は死刑容認派、もっと正確に言えば絶対肯定派です。

だからこそ否定派の執筆した本を読むわけです。
つまりこの本は死刑反対論者が死刑制度の不都合な真実を知らしめることで反死刑を謳うコンセプトとなっております。

が、数多ある死刑反対論の中でも相当感情的になっているというか、
今現在の犯人の心情をベースに考えているといいますか、つまるところ上辺しか見てない薄っぺらいルポだなというのが最初の感想です。

だいたいどんな死刑廃止論も似たような論調として
既に反省しているから、更生できているから、というのがあるのですが
もうこの世にいない被害者にはそんなのは知ったことではありません。

そして長年世話をして情が移った死刑囚を殺さなければならない刑務官の苦悩などと言いますが、
それは職業上受忍すべき範囲内の出来事ですし、情が移るなどと言うのは被害者を踏みにじる行為です。

また死刑制度について確定死刑囚にアンケートを取ったものがありますが、その回答を読めば
文字通り自分の行為を棚に上げ死刑制度を批判している確定死刑囚ばかりでそこに反省の色など微塵もなく、
「生きていてはいけない人間ってやつはいるよな・・・」と思ってしまいます。

この本の中でも遺族の言葉として語られていましたが、
『加害者を殺しても被害者は返ってこない・・・・だからせめて死んでくれ』
それが遺族の本音でなければならないと思います。

また遺族の中でも加害者を赦した人というのも出てきますが、
もちろん考え方は立派だと思いますが、人間にはやってはならない事というのがあります。
連続幼女猥褻犯が保育園の先生になってはいけないようなものです。

遺族が加害者を赦すというのは
殺された家族に対して「お前の命より加害者の命の方を大切にする」と宣言しているのです。
加害者に殺され、家族からも殺される被害者の無念は如何ばかりかと・・・

加害者を赦すというのは被害者だけの権利でなければならないはずです。

そして死刑廃止論で必ず出てくるのが『死刑に犯罪抑止効果は無い』ですが、これも嘘です。
死刑になる人間のほとんどが何度も犯罪行為を重ねています。
ということは死刑にならずに外に出れば高確率でまた何らかの犯罪を繰り返します。
つまり死刑の犯罪抑止効果の最たるものは同じ人間が起こす犯罪発生率を０％にできることです。
なお、冤罪については捜査力の問題ですので死刑制度とは関係ありません。
仮に死刑が終身刑になったとしてもアンチの主張は同じです。

被害者と加害者のどっちが大切か、答えはそれだけで十分です。

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